土地の匂い

生まれ育った土地の匂いというものがある。

あれはなんだろう。

街はともかく、森の中や川沿いを走っていると、ああ、これこれ!となる。

同じような植生、水なのに他の地とは確かに違う。

懐かしい香りと、見事なグラデーションから目が離せなくて、夕暮れの小一時間ほど、草むらでぼうっとしていた。

こういう時に限ってコーヒーもタバコも忘れてしまうのは何故でしょう。

会津若松に帰省中です。

梅雨がつらい

関東の梅雨がつらい。

梅雨は蒸し暑いというよりは、寒いというイメージだった。

東北育ちには耐え難い。

この時期、日が落ちてから薄着でぶらっと走ることは、大して憂さ晴らしになる。

仕事終わりに30分も流したら、すっかりリセットされた。

梅雨も心の状態なのか。

ジェントルマンズ・ライド

世界同日開催のバイクチャリティイベント、「ジェントルマンズ・ライド」に行ってきました。

正式名称は「Distinguished Gentleman’s Ride」(DGR)。

前立腺癌研究と男性の自殺予防に注目と資金を集めるという2つのチャリティを目的とした活動です。

日本では横浜(みなとみらい)が開催場所ということで、白黒のアトリエからすぐ!

天の邪鬼な白黒としては愛犬ひばちをシャーロック・ホームズ風にして参加してみましたよw

おかげでスタッフ様はじめ、たくさんの方々にお声がけいただきまして楽しいひとときを過ごさせていただきました。

社会的にも、そして文化的にも意義のあるこのイベント、まだまだ日本ではマイナーですが、まずはシンプルにファッションを楽しむだけでもよいと思います。

来年はもうちょっと頑張ってみようかな。

現場からは以上です!

彼のオートバイ、彼女の島

その小説を初めて読んだのはバイク事故で入院していた時だった。

夏目前の梅雨時にタクシーに当てられて大腿骨を折り、少なくとも 3 ヶ月は入院、リハビリも含めたら、その年はもう終わったなと思っていた。

そんな時に出会ったその小説はある種の救いになったし、なにより、再びバイクに乗りたいと思える原動力にもなった。

病は気からなのなんなのか退院が少し早まって、翌年、僕は再びバイクを手に入れることになった。

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いつまで続く”禍”

今年、全6回に渡って、ときひろみさんと手がけているコラボシリーズのタイトルだけど、これは、もともとは、うちで主催していたフォトコンテストの名前だった。

RIDE(バイクで疾って)、CUT(風景を切り抜く)するから、RIDECUT。

毎月、たくさんの投稿をいただき、選ぶのも大変だったけれど(笑)、日本各地、たまに海外からも投稿があって楽しかった。

100人100色のモーターサイクルライフが楽しかった。

投稿された写真を、365枚選んで日めくりカレンダーにしたりもした。

今も各々、RIDECUTし続けていると思うけど、時代が時代、かのウィルスが蔓延して、場合によっては休日に外出しただけで後ろ指さされちゃったりする時代。

怖いのはウィルスだけじゃなくて、世間体ということも分かってしまった。

そんなこんなで、ここ2年、東京モーターサイクルショーはじめ、たくさんのイベントが中止になってしまった。

ある種の息苦しさと孤独感…。

この感覚はお客さんだけじゃなく、タレントやモデルさん、業界全体も同様で、むしろそちらの人達の方が深刻だ。

それを少しでも解消できればと思って企画した新たなRIDECUT。

イベントの代わりに毎月インスタライブで配信、限定数ではあるけれど、同じデザインのTシャツをそれぞれのカスタマイズで着て、共有すること。

リアルイベントに比べたら、充足感は全然足りないとは思うけど、それでも、毎月楽しみにしてくれている人たちがいる。

この”禍”がいつまで続くのか分からないけれど、いつかまた本当のRIDECUTが堂々とできるようになることを、心から祈りつつ、描いて刷って配信する。

その時は、みなさん、それぞれのRIDECUTを纏って集まりましょう。

今はそのための下ごしらえ。
…と思うと楽しくなってくる。

僕の役割

「Kiichiさんの中にしか正解がないから、手が出せないんですよねぇ…」

撮影の最中にポツリと言われてまたハッとした。

ここ最近、自分の役割について考えることが多くなった気がする。

なんのためのモーターサイクルアートなのか、なぜモーターサイクルアートでなければならないのか。

きっとこの自問自答(僕は呪いと思っている)は、アーティストに限らず、全ての人に様々な形で降りてくる。

その答えは自分の中にしかないし、言葉として発することができない限り誰も知り得ない。

とりあえず言葉にしよう。

「僕は、アートを通してモーターサイクルカルチャーを次世代に繋げる。」

それが今、僕が思う、僕の役割だ。

なぜだろう

作業的には、アトリエと同じことをやってるはずなのに、ライブだと色々なアイデアやインスピレーションが湧き出てくるのはなぜだろう。

お客様との会話や、人前での緊張感、ある種の飢餓状態(ライブ中はお腹も空かないし、喉も乾かない)から生まれるのだと思う。

ほんと、毎日ライブでもいいな。
いや、毎日だとちょっとキツいかな。

またひとつ、成長させていただきました。

ありがとうございます。