初めてのDUCATI DAY

キービジュアルを描かせていただきましたDUCATI DAYに、招待者枠で参加してきましたよ。

このビジュアルはわりと早い段階で思いついたかな。DUCATIという高貴なブランドが開催するイベントに、高貴な方々がお集まりになるイベント(笑)ということで、仮面舞踏会をテーマに描きました。DUCATIに限らず、バイクや車の前面はフロントマスクなどとも言われ、顔に例えられることも多いので、僕の中では、必然的にこうなります。作品名はmasquerade(マスカーレイド)。 はいそこ!歌わなくていいからね!

髪の躍動感に、DUCATIの滑らかで上質な雰囲気やスピード感を表せたらいいなと。ちなみにこの仮面のモチーフになっているのはドゥカティ・パニガーレというフラッグシップモデル。

なかなか精悍なマスクでしょ。

あと、この絵になんか既視感があるという方、もしかしてこれではないでしょうか。

こういった広告に使われるようなビジュアルを描く時、こういうものから要素を引用することが多いです。新しいけれど、どこか落ち着く、馴染むという感覚があった方が、人々に受け入れられやすいからです。とくに日本ですから尚更です。

デザインの話はこれくらいにします。今回はイベントレポートでした。

会場ではこんな感じで展示されてました。(やらせ感激しい写真ですみません)

なかなかのインパクトで嬉しかったです。

その他、デジタルサイネージやステッカー、VIPカードに至るまで、このビジュアルで統一されていて、とても美しかったです。

でも一番目を引いたのはこれ。

今回はビジュアル制作に加え、Tシャツの監修もさせていただきました。「白黒」で培ったTシャツデザインのノウハウを注ぎ込んで?作りました。

全てシルクスクリーンプリント、ネームタグも織り(刺繍)ネームなど、細部にもこだわっています。赤色の加減にもこだわりました。これであの販売価格はお買い得でしたね。少しだけ、このデザインの秘密(クライアント様にも説明してないかも)をいうと、Tシャツって前開きのジャケットの下に着ることが多いですよね。こうした時に、このTシャツは文字(DUCATI DAY2025などの部分)が隠れるようになっています。こうすることで、イベントが終わっても普段着として取り入れやすいようにしてます。

会場でも、購入してすぐに着替えられてる方をたくさんお見かけしまして嬉しかったです。この日の気温がとても高かったからかもしれませんが、本当にTシャツ日和でした。

とても美しい一日でした。

そして、来月開催される、別イベントのビジュアルも描かせていただいております。

LAND OF JOY 2025!

DUCATI DAYのビジュアルから一転、サイバーパンク風です。笑

もちろんTシャツも監修しています。公式ページはまだラフ段階のものが掲載されていて白Tですが、実は黒Tの方向で進行していますので、こちらもお見逃しなく!(数量少なめ)

来月、5月17日(土)、静岡県伊東市で開催。

DUCATI乗りでなくても大歓迎!僕はTRIUMPHで行きます。笑

詳細リンクおいときます。

Wheels and Waves 展 開催!

いよいよ明日から開催となるこちらの特別展。まさか私がこれを開催できるなんて、今だに信じられない夢のような企画がスタートします。

毎年6月にフランスのビアリッツで開催されているWHEELS AND WAVESというイベントはご存じでしょうか。今年で14回目となるのですが、日本ではほとんど報道されないので、知る人ぞ知る…かもしれない。一方、欧州では誰もが知っている一大イベントで、モーターサイクルをメインに、サーフィン、スケートボード、そしてアートのミックスカルチャーイベントなのだが、これがなんと5日間も開催される。しかも開催中心都市であるビアリッツは、ほぼ貸切状態、お祭り騒ぎになるという、僕らにとっては天国のようなイベントがあったのです。

かくいう僕も、去年(2024年)が初参加だったのですが、そんなことは全く知らずに飛び込んだら、感動なんていうレベルは軽く飛び越え、その規模とかっこよさに魂をもぎ取られ、廃人となって帰国したのでした。そこからたくさんの奇跡が起きて、今年のメインビジュアル&各レースポスターの全てを、僕が描くことになるというストーリー。この奇跡については、ここで全てをお伝えすることは難しいのだけど、僕の瑣末な人生が一転するような奇跡でした。

今回の特別展は、この奇跡に乗じて、日本の方々にこのイベントのことを知ってほしいという超個人的な想いによるものです。そして、本国フランスでの開催前に先駆けて、この特別展開催にOKを出し、その上、公式でも取り扱っていないレースポスターの制作・販売を任せてくれた、WHEELS AND WAVESのビッグボス、ジェローム・アレには感謝してもしきれません。

この開催を記念して、来場者の皆様にはWAWのイベントMAPを古地図風にアレンジした特製ポストカードを進呈したいと思います。100枚限定となりますのでぜひ手に入れてくださいね!

2025年4月12日(土)~5月6日(火)
特別展「ホイールズ アンド ウェーブス展」開催
ヨーロッパ随一のモーターサイクルカルチャーイベント「 Wheels and Waves 2025」の全ポスタービジュアルを一挙公開。今年のメインアーティストに選ばれたKIICHIの描く世界を、公式開催(6月)に先駆けて開催します。
※展示作品を一部入替えて開催

56design 本店 ショールーム 2F
千葉県東金市日吉台4-791-7
※入場は無料です

3つでひとつ

今回の個展でのメインとなっている3つの作品についての解説です。

真ん中のライブドローイング作品が目立つので、その両隣の子達が脇役っぽくなってしまっていますが、実はこの作品は3つでひとつのストーリーになっています。

見てわかる通りこの絵は「歌う前」・「歌ってる最中」・「歌い終わったあと」の3つで構成されています。それぞれに込めたテーマは「生」・「動」・「死」で、レース用エンジンの儚くも美しい一生を描いた作品になります。

レース用エンジン?と思うかもしれませんね。これは私が子供の頃、レース用のエンジンは一回使い切りと聞いた時に、なんだかとても悲しい(かわいそう?)気持ちになったことが由来です。今はどうかはわかりませんが、これはレースという戦いのためだけに生まれてきたエンジンの物語でもあります。

生:覚悟が決まる瞬間の緊張感を表現。アイドリング中のエンジンや空ぶかしの雰囲気を白い息に込めました。

動:歌い始めるや否や、エンジンやマフラーが飛び出し、この子が人間ではないことがわかります。その振動やエキゾーストはマイクや空間を歪めていきます。エンジンのモデルとしてHONDAのワークスマシンであるNSR500のエンジン(NV0A)をモチーフにしました。本来はV型4気筒エンジンですが、この絵ではこれを2連にして8気筒にしています。

死:それを「死」とすると語弊があるのかもしれませんが、やはり私にとってはそれがテーマになっています。彼女の音圧でマイクはひしゃげ、壊れ、そして着ていた服もボロボロです。太ももに流れる液体はエンジンオイルですが、血液にも見えるようにしてます。当初は、顔も描いていたのですが、あまりに悲しい感じの絵になってしまったため、エンジンパーツに変えました。

私が表現したかったのは、決して悲しい物語ではなく、与えられた役(運命)を全力で全うし、満足して散っていく姿、美しい生き方・死に方を描きたかった。エンジンに例えていますが、これはもちろん私たち人間の生き方に重ねています。才能や運も含めてその人にしかできないことを「役目」だとするならば、その役を全うすることが、最も幸せで美しい生き方ではないかなと思います。まあ、その役を見つけるまでが大変なのですが。

ボツにした3つ目のイラスト(頭部)をここに置いておきます。死に際の微笑み。やっぱりこっちにしておけばよかったかも?笑

初のイラスト展

と言いつつ、開催から1ヶ月以上経過した時点でこれを書いています(汗)

今回、初めての企としてライブドローイングをやってみました。幅2.5メートル、高さ1.7メートルのキャンバスに、マッキー1本で描きあげたのですが、やってみたら、これがなかなか大変でした。

まず、マッキーはベタ塗りには向いてないということ。線画はともかく塗りつぶしがとっても大変。今回の絵が、というより、私のスタイル的にベタが多いので、勉強になりました。

時間的には1日6時間くらい描いて3日間。毎週末、横浜東金間を行き来して描きました。ほぼ高速なので時間的には片道1時間半くらいなのですが、よく考えたら片道100kmあるわけで、毎週末ツーリング気分です。体力の衰えを感じましたw

ドローイング自体はすごく楽しかった。私は作業中、話しかけられても全然苦にならないタイプなので、むしろ、話しかけてもらった方が精神的に楽なんですが、いろんなお客さんが、入れ替わり立ち替わりやってきて、世間話や人生相談をして帰っていきました。結構深い話にもなって、なんだろうね、これ。たとえば私が、ただ立ってるだけではそうはならない。ライブドローイングって焚き火みたいな効果があるのかもしれません。ぼうっと見続けられるというかなんというか。SNSにあげる時はダイジェストだからあっという間に描いてるイメージですが、実際はほんとうにゆっくり進行してます。見ながら寝てる人もいましたね。

完成。ちょっと離れたところから見てもいいかも。

ひとまず、この個展の一番の峠は超えることができましたが、実は期間中やりたいことがまだまだ、いっぱいありますので、一度来られた方でも、また楽しめるような内容にしていきたいと思います。まずは、ご来場くださった方々、また、ドネーション(投げ銭)や作品購入してくれた皆様、本当にありがとうございました。まだまだ続きます。

W&W2025のビジュアルきたー!

欧州随一のモーターサイクル・カルチャーイベント、Wheels and Waves 2025のポスターやその他のサイネージを描かせていただくことになりました!

Wheels and Waves(以下W&W)は毎年、南フランス(ビアリッツ)で5日間に渡って開催され、今年で14回目となります。各種レースやアートフェス、サーフィンやスケートボード大会などが同時開催され、回を重ねるごとに、ファンや参加ブランドを増やし巨大化、今やヨーロッパのモーターサイクルシーンでは知らない人はいないのではないかと思います。

https://wheels-and-waves.com/en

僕は去年、初めて参加したのですが、実はこのW&W、ビアリッツの町ぐるみで開催されているため、至る所にポスターや看板があって感動したものです。モーターサイクル×文化×アートが高いレベルで融合して、僕が長年、白黒を通して発信していた「Hello Motorcycle!」がまさにそこにありました。

そんなすごいイベントのビジュアルに、なぜ僕が起用されたのでしょう?それは、ちょっと話が長くなりそうなので、それは後日また改めて。

あとね、まずは、W&Wのインスタ内でポスタービジュアルが公開されたのですが、その投稿にコメントで(投稿内にルールの記載あり)、抽選で当たるようです。ポスターは毎年人気で、日本での発売はおそらくないので一か八かコメントしてみよう!(もうすでに凄いコメント数ですが💦)

https://www.instagram.com/p/DFIPYu0oRzH